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2020.07.17 (fri)

バウハウス コラボレーション

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バウハウス コラボレーションアイテム第2弾 2020年7月17日(金)リリース
1919年、ドイツの古都ヴァイマールに、建築家ヴァルター・グロピウスにより造形学校「バウハウス」が開校されました。それから100年、実験精神に満ち溢れたこの学校は、造形教育に革新をもたらし、今日にいたるまでアートとデザインに大きな影響を及ぼしています。バウハウス創設100周年にあわせ、日本では「バウハウス100周年委員会」が発足。2018年より2020年までの3年間に、「バウハウス100ジャパン」と題したプロジェクトを国内各地で展開しております。これを記念して、バウハウス100周年委員会・中央公論美術出版のご協力により、2019年9月に続き、2020年7月17日(金)「バウハウス/Bauhaus」コラボレーションアイテム第2弾がリリースされました。

Bauhaus
1919年4月、建築家ヴァルター・グロピウスは、ヴァイマール美術大学とヴァイマール工芸学校を合併し、新たな造形学校「バウハウス」を開校しました。「バウハウス」設立宣言が記されたパンフレットで、<全ての造形活動の最終目標は建築である! >とグロピウスは呼びかけます。バウハウスという教育機関が、諸芸術の統合をめざす新たなひとつの共同体となるのだ、という志向の表明でした。学長の職は、ヴァルター・グロピウスからハンネス・マイヤー、ミース・ファン・デル・ローエへと受け継がれていきますが、ヴァイマール共和国の崩壊、世界規模の不安定な政情により、「バウハウス」は存続することができず、1933年8月にわずか14年という歴史で閉校されます。しかしながらその活動は現代のアートとデザインに今も大きな影響を与え続けています。

 


[bauhaus100 japan]プロジェクトメンバーへインタビュー
バウハウスコラボレーションアイテムには、バウハウス100周年を祝う[bauhaus100 japan]プロジェクトに協力していただきました。今日は、プロジェクトの中心イベントで国内5つの美術館を巡回している企画展「開校100年 きたれ、バウハウス ―造形教育の基礎― 」の監修者である、深川雅文さん(インディペンデント・キュレーター/ クリティック)にお話しを伺いたいと思います。

深川 雅文 / Fukagawa Masafumi

インディペンデント・キュレーター/ クリティック
川崎市市民ミュージアム在籍中、1994年に、バウハウス75周年記念展「バウハウス 芸術教育の革命と実験」を企画。同館で写真、デザイン、現代美術に関する展覧会のキュレーションを行う。2017年よりフリー。展覧会企画とともに雑誌・新聞・ウェブ等での評論活動を行う。国際美術評論家連盟日本支部(AICA Japan)会員。

これまでの出版


著書『光のプロジェクト 写真、モダニズムを超えて』( 青弓社, 2007 )[ 平成20年度日本写真協会学芸賞受賞 ]
訳書『写真の哲学のために』(ヴィレム・フルッサー著 勁草書房, 1999 )
共著『現代写真アート原論「コンテンポラリーアートとしての写真」の進化形へ』( フィルムアート社, 2020 )
などがある。
 

homepage ▷▷ https://www.mfukagawa.com/


ーー 2018年8月に、『Bauhaus100 japan』のロゴだけがあるホームページを発見し、いつ詳細が公開されるのかな、と毎日ホームページを覗かさせていただいていた記憶があります。当時はたしか、お問い合わせ先も記載されておらず、辿り辿ってFacebookメッセージでコンタクトを取らせていただきました。その翌日に折り返しのご連絡をいただいたことを思い出します。

グラニフさんがバウハウスに関心をお持ちでTシャツを考えてらっしゃるとの連絡をいただき、とても嬉しく思いました。僕は個人的にもTシャツが大好きな人間で、グラニフさんのことも知っていましたので。その後、グラニフさんとミーティングをさせていただき、まずは、バウハウスの作品や資料について見てもらい説明させていただくという形でバウハウスTシャツのコラボレーションが始まりました。バウハウス100ジャパン・プロジェクトですが、これはバウハウス設立100年を迎える2019年に、大規模な展覧会を軸にしてさまざまなイベントをまとめて日本でお祝いしたいという強い気持ちから生まれました。日本からは4人の日本人がバウハウスに学んでおり、バウハウスとは深い繋がりを持っているからです。


ーー 2019年8月新潟市美術館より始まった巡回展「開校100年 きたれ、バウハウス ―造形教育の基礎― 」も遂に今回の東京ステーションギャラリーで最終会期となります。(新型コロナウィルス感染拡大防止による臨時休館で一時期中断もありました)。それだけでなく、2017年より「バウハウスの星座」と題し、バウハウスマイスターや生徒さんたちに関連する展覧会、講演会などをバウハウス100周年を祝うイベントとして位置付けて各地で展開してきましたね。

巡回展は、バウハウス100ジャパン・プロジェクトの中核に位置付けていましたが、バウハウスという存在は巨大でこの展覧会だけで語ることはできません。そこで、バウハウスに関連して各地のさまざまな美術館や機関、学会などで企画されるイベントを「バウハウスの星座」と位置付けて紹介し、日本全体としてバウハウス100年をお祝いすることを考えたのです。展覧会、講演会、シンポジウム、ワークショップ、コンサートなどさまざまな種類のイベントがバウハウスの星として輝いています。
詳しくは、公式ウェブサイトの CONSTELLATION
(http://www.bauhaus.ac/bauhaus100/constellation)という項目をご覧いただければ幸いです。

ーー 今回行われた巡回展や「バウハウスの星座」を通じて、新たに感じられたバウハウスの魅力や新しい発見のようなものはありましたか⁇

100年前に生まれた学校ですが、それが問いかけていることは人間の創造的活動にとって本質的なことで、今日もけして古くなることはなく、むしろ、現代に生きる私たちが自身や社会を考えていく上で豊かな示唆を与えてくれていることを、こうした展覧会やイベントに参加された方々の反応から感じています。「きたれ、バウハウス」展をご覧になった方から「入学したかった」などの感想もいただいてまして、そんな思いを強くしました。バウハウスは、人間の本質的な部分を追求してきたから今日も生きているのだと思います。

ーー 新潟市美術館にて行われた巡回展オープニングにも参加させて頂きました。『ドレスコードは金属』、と本当にバウハウスらしいセレクトだと思いました。

バウハウスは祭り好きの集団でした。「金属の祭り」という祭りもありました。これは、バウハウスで1929年2月9日に開催されました。その日にちに合わせて2018年2月9日に、バウハウス100プロジェクトのローンチ記者会見を行いました。その時の「ドレスコードを金属」としたのが始まりです。巡回展ではオープニングの新潟市美術館、西宮市大谷記念美術館、高松市美術館と続いて行われました。コロナの影響が広がるなかで、静岡県立美術館と東京ステーションギャラリーでは行うことは叶いませんでした。


ーー 今回Tシャツへデザインを行う上で、色々とご教授頂いたり、また、素材のお手配などご協力頂いたりと誠にありがとうございました。

バウハウス・コラボレーションTシャツのデザインについては、グラニフさんと話し合う中でバウハウスで生まれたデザインをストレートにTシャツで表現するという方向性で進んできました。どの作品のビジュアルをTシャツにするかということについては、優れた作品が多いだけに悩ましかったですね。第一弾5点、第二弾5点という限定のなかで、たとえば、1923年の「バウハウス展」に関連する作品やバウハウス叢書の表紙などバウハウスの歴史も踏まえた形で選んでいただきました。個人的には舞台工房のビジュアルなども見てみたかったなあという思いもあります。


ーー 今回行った巡回展は、開校100周年ということアニバーサリーでしたが、これから[バウハウス]という存在は、デザイン・アートシーンにどのような影響があると考えられますか?

たとえば、バウハウスで校長のグロピウスが掲げた命題のひとつ、「アートとテクノロジー 新たな統一」ということは、今日のアートとデザインのシーンにおいても追求すべき指針として輝いていると思います。テクノロジーの中心はデジタル・テクノロジーに移行していますが、その中でどのような「統一」が可能なのか、バウハウスの問いは今も続いています。


ーー [bauhaus100 japan]プロジェクトの今後の活動や展示などの告知があればお願いします。

巡回展「きたれ、バウハウス」は東京ステーションギャラリーでフィナーレを迎えます。本国ドイツではバウハウス100周年の主だった活動は昨年で終了しましたが、日本では引き続き祝っているわけですね。日本では、関連するいくつかの「バウハウスの星座」もまだ開催中です。たとえば、東京では8月8日からは、バウハウス100年映画祭が東京都写真美術館ホールで始まり、東京国立近代美術館、広島県立美術館、宇都宮美術館でも「バウハウスの星座」の展覧会が行われています。みなさんと一緒にバウハウス創立100年を祝っていきたいと思っています。バウハウスの夏、きたる、という感じですね。


■深川様、巡回展「きたれ、バウハウス」東京ステーションギャラリー開催期間中のご多忙な中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました。

bauhaus 100 Japan exhibition


bauhaus 100 Japan ・touring exhibition
「開校100年 きたれ、バウハウス ー造形教育の基礎ー」

バウハウス100周年を日本で祝う巡回展「きたれ、バウハウス」展では、バウハウスの教育の核心にあり数々のデザインが生まれる土台となった基礎教育を展示の柱に、クレーやカンディンスキーなど各教師たちの授業内容を紹介し、さらに、金属工房や家具工房など各工房で繰り広げられたバウハウス教育の豊かな成果とその広がりをご覧いただけます。

展覧会「開校100年 きたれ、バウハウス ―造形教育の基礎―」(東京ステーションギャラリー)
2020/07/17(金) - 09/06(日) ※ チケットは事前購入制
休館日   月曜日[8月10日、8月31日は開館]
開館時間  10:00 - 18:00
              ※金曜日は20:00まで開館
              ※入館は閉館の30分前まで
主催        東京ステーションギャラリー[公益財団法人 東日本鉄道文化財団] 、バウハウス100周年委員会
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202006_bauhaus.html

■bauhaus100 japan 公式ウェブサイト
http://www.bauhaus.ac/bauhaus100/



 

バウハウス100周年記念「新装版 バウハウス叢書」


バウハウス100周年を記念して、中央公論美術出版より日本語版の「バウハウス叢書」が新装版として復刊されました。バウハウスは、出版においても重要なプロジェクト推進し、優れた出版物を発行しました。ヴァルター・グロピウスとラースロー・モホイ=ナジによって企画された、第1巻のグロピウス著『国際建築』(1925)から第14巻のラースロー・モホイ=ナジ著『材料から建築へ』(1929)に至るまで計14巻の著書が刊行されました。(刊行期間1925-1930)バウハウスのマイスターであるクレー、カンディンスキー、シュレンマーなどの著作のみでなく、モンドリアンやマレーヴィチなど同時代の重要な芸術家たちの著作も含み、当時の芸術、建築、デザイン、写真などに関わる先端的理論、工房、舞台、建築などバウハウスの活動とそれに関わる造形理論、教育理論などを紹介する内容となっています。
 

中央公論美術出版により、1991年から1995年に刊行された日本語版の「バウハウス叢書」は、優れた翻訳と原本に忠実なデザイン・装丁・造本により高く評価されてきました。その後、時を経て絶版となった巻も少なくなく、復刊が望まれていたところ、バウハウス100周年を機に復刊が実現しました。ペーパーバック版として2019年8月よりリーズナブルな価格でリリースされ、この度2020年8月に完結を迎えます。
出版の概要ならびに刊行スケジュールに関しては、下記のURLでご覧ください。


■中央公論美術出版
http://www.chukobi.co.jp/

刊行 2019年8月刊行開始―2020年8月完結
詳しくは こちら (中央公論美術出版・刊行スケジュール)


「バウハウス/Bauhausコラボレーション」
発売日:2020年7月17日(金) グラニフ、グラニフオンラインストアで発売


グラニフ公式YouTube『グラプラチャンネル』


1923年バウハウス展展覧会カタログ『ヴァイマール国立バウハウス1919-1923』 / Catalog for the Bauhaus Exhibition in 1923 Staatliches Bauhaus in Weimar 1919-1923
ヘルベルト・バイヤーによる1923年バウハウス展展覧会カタログの表紙デザイン。



バウハウス叢書8巻『絵画・写真・映画』 / Bauhaus Books 8 Painting Photography Film
1925年から1930年にかけて刊行された「バウハウス叢書」と呼ばれるシリーズ8巻目のラースロー・モホイ=ナジによる『絵画・写真・映画』(1925年)の表紙より。



パウル・クレー「ホフマン風の情景」《新西欧版画集》第1集 / Paul Klee Hoffmannesque Scene: Prints Collection “The New European Graphics”
バウハウスのマイスターであるパウル・クレーによるリトグラフ(1921年)。ミサワホーム株式会社所蔵



ヴァシリー・カンディンスキー「バウハウス展」絵葉書 / Wassily Kandinsky Postcard for the Bauhaus Exhibition in 1923
バウハウスのマイスターであるヴァシリー・カンディンスキーによるリトグラフ(1923年)。宇都宮美術館所蔵



リオネル・ファイニンガー「バウハウス展」絵葉書 / Lyonel Feininger Postcard for the Bauhaus Exhibition in 1923
バウハウスのマイスターであるリオネル・ファイニンガーによるリトグラフ(1923年)。宇都宮美術館所蔵