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2020.07.22 (wed)

多彩な絵本作家 五味太郎

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多くの分野において才能を発揮する絵本作家 五味太郎
今まで400冊近い絵本を描き続けてる絵本作家五味太郎さん。代表作『きんぎょがにげた』は累計発行部数が240万部を越え世界8ヵ国で翻訳出版されています。グラニフでも2016年より五味太郎さんとコラボレーションしたアイテムを発売。大人から子供まで愛される大人気商品となっています。そんな世界各国に多くのファンを持つ五味太郎さんの人物像と創作の秘密を、あらゆる観点と多彩な関係者の証言で総編集した一冊『別冊太陽 五味太郎 みちはつづくよ……どこまでゆくの?』(平凡社)が出版されました。今回は『別冊太陽』の竹内編集長と編集をご担当された南谷さんにインタビュー。グラニフとの商品化について取材していただいた際のエピソードや制作面から見た五味太郎さんについていろいろお聞きしました。
お仕事の様子から多彩で豊かなライススタイルまでしれば知るほどはまる五味太郎ワールドについて届けします。


五味太郎 / Gomi Taro

絵本作家。1945年東京都生まれ。桑沢デザイン研究所ID科卒業。
絵本を中心に400冊を超える作品を発表。海外でも20カ国以上で翻訳・出版されている。
主な作品に、『かくしたのだあれ』『たべたのだあれ』(サンケイ児童出版文化賞)、『仔牛の春』(ボローニャ国際絵本原画展賞)
『さる・るるる』、『らくがき絵本』、エッセイ『ときどきの少年』(路傍の石文学賞)など。
近年では、「GOMI TARO ANNEX」ブランドにて、時計・モビールなどの雑貨デザインも発表している。

▷▷ 五味太郎 図書一覧
▷▷ 五味太郎アネックス ブログページ


2016年から始まったグラニフと五味太郎コラボレーション

『きんぎょがにげた』『みんなうんち』『さる・るるる』『たべたのだあれ』『みんなうんち』など五味太郎さんが手がけた絵本作品から商品化。絵本のページを切り取ったデザインはまさに日常で着る絵本。Tシャツからワンピースまで大人から子供に着ていただけるコラボレーションを展開してきました。


平凡社より五味太郎さんを特集した『別冊太陽 五味太郎 みちはつづくよ……どこまでゆくの?』が発売されました。(2020年7月2日発行)そこでまずは『別冊太陽』について編集長の竹内さんにお話をお聞きしました。

『別冊太陽』竹内編集長にインタビュー

ーーー『別冊太陽』はどういう雑誌ですか?
(竹内さん)1972年の創刊以来、日本の歴史と文化を探ることを主体に、毎号クオリティーの高いテーマを深く掘り下げた、いつまでも残しておける決定保存版といえます。


ーーー『別冊太陽』ではいろんなジャンルの特集号がありますが、毎号どのようなかたちでテーマを決めていますか?
(竹内さん)アート、歴史、文学、ネイチャー、芸術家の仕事などが主なラインナップで、現在関心が高まっているテーマの中から編集部で選別して決めています。


ーーー今回五味太郎さんをテーマに選ばれた経緯を教えてください。
(竹内さん)世界中で人気があり、老若男女に愛されている絵本作家であること、今年75歳を迎えてますます現役で活躍し続けるスーパーマンでライフスタイルも一流! その素顔の魅力を五味太郎さんのファンの方々に向けて発信できればと思いました。


『別冊太陽』は毎号圧巻の内容でまさに自分の本棚に残したくなる一冊ですね。竹内編集長ありがとうございました。続いて本誌でグラニフの取材を担当していただいた南谷さんにインタビュー。五味さんのお宅で撮影した際のエピソードなどお聞きしました。


編集をご担当された南谷さんにインタビュー

ーーー『別冊太陽 五味太郎 みちはつづくよ……どこまでゆくの?』はどのように全体の構成を考えられたのですか?
(南谷さん)まず五味太郎さんの著作と、雑誌やウェブの掲載記事などにできるだけ目を通しました。それをふまえて「今、五味太郎について、別冊太陽で読者に見せたい、伝えたいことは何か?」を考えました。大筋をまとめて五味さんに見ていただき、新たなご提案をいただいたり、不要な部分を省いたりして固めていきました。

五味さんに所縁のある方によるエッセイや対談など内容の濃い一冊です。
本誌65ページ「五味太郎のアナザーワーク」のコーナーでは五味さんの絵本以外のお仕事が掲載されています。その中でグラニフとのコラボ商品について南谷さんに取材いただきました。本誌では五味さんとのコラボを出したきっかけから商品ができるまでの様子をお答えしております。

 

ーーー本誌80ページ「五味太郎を「着る」」で撮影時のエピソードがあればお願いいたします。
(南谷さん)撮影当日、商品をどう撮ってもらうかその場で考えました。撮影のために出していただいたかごに、Tシャツなどを「自然な、いい感じに」入れようとあれこれやっていたら、五味さんが「そういうのはさ、最初にフワッと広げて入れて、整えるんだよ」とアドバイスしてくださいました。その通りにセットしたのが、本誌80ページ右上の写真です。


さらに本誌で気になったコーナーについてお話をお聞きしました。

ーーー本誌89ページで東京と長野にある五味さんのアトリエが掲載されています。お仕事で五味さんの商品企画を担うオフィス・シードの奥田さんにお電話するとたまに「いま五味さん長野の別荘行ってるんですよ」と言われたことが何度かあり、どんな所か想像してました。絶対に暖炉はあるなと思ってましたが、チェロまでは想像ができず今回誌面で答え合わせができました。想像以上に素敵なアトリエとそこで過ごす五味さんの姿。長野のアトリエ取材でエピソードがあればお願いします。
(南谷さん)暖炉の火の世話をしながら、五味さんはたくさんお話をしてくださいました。インタビューではなく、たぶん五味さんにとっては「おしゃべり」なのでしょうけれど、名言続出で、なんと惜しみない方だろうと思いました。話しながら、撮影している栗原論さんの動きもちゃんととらえていて、ところどころで助言なさっていたのも印象的でした。チェロを弾いてくださったのも、撮影のためのお心遣いだったと思います。


ーーー五味さんのお話はいつも引き込まれてしまいますよね。五味さんと言えばコーヒーと煙草のイメージがあり、東京のアトリエにうかがうといつも五味さん自らが熱めのコーヒーを入れてくれます。美味しいコーヒーと五味さんのお話はとても贅沢な時間です。本誌104ページ「僕の好きな物」の中でもコーヒーは生活必需品と書いてありましたが、このコーナーの最後の方にあえて逆の「どーでもいいもの」が書いてあるあたり五味さんらしくて興味深かったです。
(南谷さん)「僕の好きな物」は、「道具」のページを入れたらいいんじゃない? とご提案いただいて加えたものです。こういうの、ファンにはうれしいですよね。物選びはもちろん、並び順もカットの位置も、五味さんが決めてくださいました。


ーーー五味さんが普段何が好きでどんな画材を使ってるかファンとしては興味があります。並び順もカットの位置も五味さんが決めたというエピソードはここで聞ける裏話で嬉しいです。さらにここは絶対に読んでほしい本誌135ページ『五味太郎調書的年譜』は独特な感性で歩んできたのが大変よくわかる年譜でした。調書的に書かれいるとこがとてもユニークで面白かったです。本当に五味さんは多才な方だなと思いました。
(南谷さん)優秀な取調官が調書を取ってくださったのですが、取調べを受けるご本人の記憶に曖昧なところがあり、調べは難航したようです。この年譜と合わせて『ときどきの少年』(ブロンズ新社/新潮社)をお読みになると、より面白さが増すと思います。

ーーー今回は気になったコーナーの一部をご紹介しましたが、他にもたくさん内容が詰まった一冊になっております。最後に『別冊太陽 五味太郎 みちはつづくよ……どこまでゆくの?』をどんな方に読んでほしいですか?
(南谷さん)あらゆる方に! という野望がありますが……中でもとりわけ、なんか元気出ないなー、とか、長生きしてもいいことないよね、とぼんやり感じている方。あるいは「五味太郎? ミリオンセラー作家で格好良くて大成功してる人でしょ、そういうのはいいよ」と思っている方。お読みいただけたら、少し風向きが変わるんじゃないかなあ。


改めて竹内さん、南谷さん貴重なお話ありがとうございました。
五味さんが特別に描き下ろした絵本『自画像みたいな...』も収録されたデラックスな『別冊太陽 五味太郎 みちはつづくよ……どこまでゆくの?』をぜひご覧ください。


▷▷ 平凡社 HP
「五味太郎 コラボレーション」
こどもから大人まで、国内外で、世代や国境を越えて愛され続けている五味太郎の絵本。代表作の一つ『きんぎょが にげた』を始め、『どうぶつ だいすき』『みんなうんち』『さる・るるる』などの人気の絵本から、ユーモアたっぷりの新作アイテムが登場! 遊び心あふれる五味太郎の世界をぜひお楽しみください。

きんぎょが にげた カバー
出版以来、現在も世界中で愛されている大人気絵本『きんぎょが にげた』(1977年刊)の表紙絵。可愛らしいきんぎょを含め、全体的に優しい色合いの素敵な1枚。

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