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『パレード』× graniphコラボTシャツをお買い上げの方の中から抽選で
(1)劇場鑑賞券 15組30名様
(2)藤原竜也さんサイン入り非売品パンフレット 1名様
をプレゼントいたします!
【応募方法】
『パレード』× graniphコラボTシャツをお買い上げの際についている商品説明札(応募券)を同封し、必要事項(住所・氏名・電話番号・希望商品)を明記のうえ、下記の宛先までご応募ください。
【宛先】
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-7-7住友不動産青山通ビル5F
Design Tshirts Store graniph
『パレード』プレゼントキャンペーン応募係行き
【締め切り】
2010年2月22日(月)必着
※厳正なる抽選の上、ご当選された方に商品を郵送いたします。
※当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせて頂きます。
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吉田修一原作の「パレード」、行定勲監督が映画化
先輩の彼女に恋をした大学生。
人気俳優と秘密の逢瀬をつづける女の子。
おかまバーに通う、深酒気味の女性イラストレーター。
映画会社勤務のジョギングを欠かさない男性。
そして、正体不明の若き男娼。
何の接点もない「外部」を持つ若者たち5人は、2LDKのマンションで共同生活を送っている。ルームシェアというシンプルな合理性を超えた不思議な関係性で「居場所」を見出している彼ら、彼女たち。
「チャットしているようなもの。居たければ笑っていればいい、嫌なら出て行けばいい。」
と語られるその絆を、やがて近隣で頻出する連続暴行事件が包囲していく―。
現代日本の深層をまるでスライスするように浮かび上がらせた吉田修一の「パレード」(幻冬舎文庫)。第15回山本周五郎賞に輝くこの小説を、発刊当時から映画化を熱望していた行定勲監督が遂に実現した。
集った5人の豪華俳優陣
単なる群像劇ではなく、また会話が主体の集団ドラマでもない。
それぞれの孤独と違和が、説明を排した描写の縁から、さざなみのように匂い立ってこなければいけない…。卓越した演技力が求められる5つのキャラクターには、映画、演劇、ドラマと縦横無尽に活躍する、いま最も注目される若手俳優が勢揃いした。
まず、28歳の直輝には藤原竜也。
これまでのカリスマ性あふれる印象から一転、拠るべきところを持たない青年のナイーヴな心象を体現している。
24歳の未来には香里奈。
タフでハードなデキる大人の女、しかしその奥底には不可解な渇望がうごめく姿を颯爽と演じ、鮮やかな印象を残す。
23歳の琴美には貫地谷しほり。
恋愛を生活の中心に置き、恋人に振り回されるハッピーとアンハッピーを享受する娘のリアルを、等身大の芝居で活写し、共感を呼ぶ。
18歳のサトルには林遣都。
髪を金に染め、見違えるようなルックスで、謎の最年少キーパーソンを快演している。
そして、21歳の良介には小出恵介。
学生らしいカジュアルなコミュニケーションの世界を自然体で泳ぎながら、ふとしたはずみで「欠落」がこぼれおちる様を妙演している。
各自の表現もさることながら、5人が一堂に会するシークエンスには、旬の芸達者たちならではのコラボレーションがスリリングに凝縮した。
行定勲の原点回帰と問題提起
『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』『北の零年』『春の雪』など、ヒットメーカーとしての顔ばかりが行定監督のすべてではない。
本作を監督は、『ロックンロールミシン』『きょうのできごと』に連なる「モラトリアム三部作」の完結編、と位置づける。20世紀から21世紀へと移行する過程で、以前よりさらに明確に顕在化してきた若者の「とりとめのない自己」を補うための「空虚な連帯」を、監督は突き放すのではなく寄り添うように見つめてきた。「それこそが日本」と語る行定監督にとって、『パレード』は「原点回帰」の意味も持つ特別な一作。
原作の発表から7年を経て、かつて予言的・示唆的だった小説は映画へと転生することで、より一層の現実性を伴ってこの社会の根源的な亀裂をあからさまにする。
対象を至近距離で追いかけながら、映像の筆致はこれまでの行定作品とは一線を画するほど低温。精緻に編み上げられた作品世界は、常に微妙なバランスで揺れ動き、最終的には言語化不能の情緒で屹立することになる。
本音と建前が反転し、秘密と隠蔽が分化せず、友情と馴れ合いがもたれあう。
不確かな「いま」を生きる誰もが他人事ではいられない、強靭なメッセージ。
それをどう解釈し、どう血肉化するかは、観た人ひとりひとりに委ねられている。
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「嫌なら出てくしかなくて、居たければ笑ってればいい」
都内のマンションに暮らす男女4人の若者達。映画会社勤務の直輝、イラストレーターの未来、フリーターの琴美、大学生の良介。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼のサトルが加わり、町では女性を狙った暴行事件が連続して起こり始めた―。
穏やかだったはずの日常に、小さな波紋が拡がりだす…。
彼らを待ち受ける、衝撃のクライマックス。共感できるあなたに闇が訪れる―。
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28歳、映画会社勤務。この部屋に最初から居る住人。5人の中で最年長で相談役として慕われている。健康第一の性格で、タバコは呑まず毎晩のジョギングを欠かさない。親知らずが痛むため、抜歯を予定している。
1982年5月15日、埼玉県生まれ。
【映画】『バトル・ロワイアル』(00/第24回 日本アカデミー賞 主演男優賞・新人俳優賞/ブルーリボン賞新人賞受賞)『バトル・ロワイアルⅡ~鎮魂歌(レクイエム)~』(03)、『デスノート』(06)、『デスノート the Last name』(06)、『カメレオン』(08)、『カイジ 人生逆転ゲーム』(09)【舞台】「身毒丸」(97)、「近代能楽集~弱法師~」(00、05)、「ハムレット」(03/第11回読売演劇賞優秀男優賞・杉村春子賞 受賞)、「ロミオとジュリエット」(04)、「天保十二年のシェイクスピア」(05)、「ライフインザシアター」(06)、「オレステス」(06)、「ロープ」(06/07)、「ヴェニスの商人」(07)、「かもめ」(08)、「ムサシ」(09)、「按針 イングリッシュサムライ」(09/10)【TV】「新撰組!」(04/NHK)、「古畑任三郎FINAL」(06/フジテレビ系)、「戦国自衛隊・関が原の戦い」(06、日本テレビ系)、「東京大空襲」(08/日本テレビ系)
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24歳、イラストレーター兼雑貨屋店員。ウォーホル、バスキアを尊敬している。おかまバーの常連で、酔っぱらいの烙印を押されつつも鋭い意見を言うことも。大切にしている“ビデオテープ”は、落ち込んだときの特効薬。
1984年2月21日、愛知県生まれ。
【映画】『深呼吸の必要』(04/第14回 日本映画批評家大賞 新人賞 受賞)、『天国の本屋~恋火』(04)、『海猿 ウミザル』(04)、『輪廻』(06)、『しゃべれども しゃべれども』(07)、『恋空』(07)【TV】「カバチタレ!」(01/フジテレビ系)、「ロング・ラブレター漂流教室」(02/フジテレビ系)、「ナースマンがゆく」(04/日本テレビ系)、「夜王~YAOH~」(06/TBS系)、「CAとお呼びっ!」(06/TBS系)、「僕の歩く道」(06/関西テレビ・フジテレビ系)、「バンビ~ノ!」(07/日本テレビ系)、「牛に願いを Love&Farm」(07/関西テレビ・フジテレビ系)、「だいすき!!」(08/TBS系)、「ラブシャッフル」(09/TBS系)、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(09/TBS系)、「リアル・クローズ」(09/関西テレビ・フジテレビ系)【雑誌】Ray(主婦の友社)専属モデル、GINGER(幻冬舎)レギュラーモデル
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23歳、無職。若手人気俳優の丸山友彦と熱愛中。一日中リビングで丸山の出演するテレビドラマを眺めている。月に一回程度の丸山とのデート以外は部屋着で生活している。
1985年12月12日、東京都生まれ。
【映画】『スウィングガールズ』(04)、『探偵事務所5』(05)、『最終兵器彼女』(06)、『夜のピクニック』(06)、『愛の流刑地』(07)、『神童』(07)、『包帯クラブ』(07)、『青空のルーレット』(07)、『ALWAYS 続・三丁目の夕日』(07)、『パコと魔法の絵本』(08)、『ジェネラル・ルージュの凱旋』(09)、『THE CODE/暗号』(09)、『ノーボーイズ,ノークライ』(09)、『僕らのワンダフルデイズ』(09)、『ゴールデンスランバー』(10)【TV】「ちりとてちん」(07/NHK)、「キミ犯人じゃないよね?」(テレビ朝日系)、「あんどーなつ」(08/TBS系)、「ラブシャッフル」(09/TBS系)、「ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~」(09/フジテレビ系)、「連続人形活劇 新・三銃士」(09/NHK/声の出演)、「龍馬伝」(10/NHK)
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18歳、自称「夜のオシゴト」に勤務。新宿二丁目で酔っ払った未来に絡まれた流れで部屋に住みつく。最年少ながら発言は的を射ている。
1990年12月6日、滋賀県生まれ。
【映画】『バッテリー』(07/日本アカデミー賞新人俳優賞、キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞、高崎映画祭 最優秀新人男優賞、日本映画批評家大賞新人賞 受賞)、『ちーちゃんは悠久の向こう』(08)、『ダイブ!!』(08)、『ラブファイト』(08)『余命』(09)、『RISE UP』(09)、『引き出しの中のラブレター』(09)、『風が強く吹いている』(09)【TV】「千の風になって」(07/フジテレビ系)、「最後の赤紙配達人」(09/TBS系)、「少公女セイラ」(09/TBS系)
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21歳、H大学経済学部3年。大学の先輩の彼女に恋をしており、告白する勇気が出ず悩んでいる。下北沢のメキシコ料理店でバイト中だが、面倒くさくてよく休む。
1984年02月20日、東京都生まれ。
【映画】『パッチギ!』(05)、『リンダ リンダ リンダ』(05)、『初恋』(06)、『ただ、君を愛してる』(06)、『きみにしか聞こえない』(07)、『キサラギ』(07)、『恋空』(07)、『僕の彼女はサイボーグ』(08)、『ROOKIES~卒業~』(09)、『ごくせん THE MOVIE』(09)、「キラー・ヴァージンロード」(09)、『風が強く吹いている』(09)、『のだめカンタービレ 最終楽章 前編&後編』(09年12月19日/10年春公開予定)【TV】「おいしいプロポーズ」(06/TBS系)、「牛に願いを Love&Farm」(07/関西テレビ・フジテレビ系)、「のだめカンタービレ」(07/フジテレビ系)、「ROOKIES」(08/TBS系)、「JIN -仁-」(09/TBS系)
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1968年8月3日、熊本県生まれ。97年、『OPEN HOUSE』で長編劇場映画デビュー、第2作『ひまわり』(00)は第5回釜山国際映画祭にて国際批評家連盟賞を受賞、その後も本作も含め5作品を釜山国際映画祭に出品している。『GO』(01)では日本アカデミー賞監督賞をはじめ、数々の映画賞を総なめにした。『きょうのできごと a day on the planet』(03)、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)、『北の零年』(05)、『春の雪』(05)、『クローズド・ノート』(07)などの作品が大ヒットとなり、邦画ブームの火付け役となる。ヒットメーカーとしての地位を確立しながらも、本作を監督自身“原点回帰”と位置づけ、『ロックンロールミシン』(03)、『きょうのできごと a day on the planet』に続き、若者のモラトリアムを描くことに挑戦している。『今度は愛妻家』(10)も公開が控えるほか、チャン・ジュナン監督、ウィシット・サーサナティヤン監督と共に釜山を舞台にラブストーリーを描くオムニバス映画『釜山プロジェクト(仮題)』などがある。
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1968年9月14日、長崎県生まれ。法政大学経営学部卒。1997年、「最後の息子」(文春文庫)で第84回文學界新人賞を受賞し、小説家デビュー。同作で第117回芥川賞候補となる。2002年、「パレード」で第15回山本周五郎賞を受賞し、同年には「パーク・ライフ」(文春文庫)で第127回芥川賞を受賞。殺人事件を題材にした長編「悪人」(朝日新聞社)では、第34回大佛次郎賞・第61回毎日出版文化賞を受賞している。「東京湾景」、「7月24日通り」(ともに新潮文庫)、「春、バーニーズで」(文春文庫)など、映像化される作品が多い。韓国など海外でも人気が高く、新作の「横道世之介」(毎日出版社)は日韓同時発売となった。
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1963年11月20日、福岡県北九州市生まれ。音楽プロデューサー、作曲家、DJ、アレンジャー。伝説のレゲエバンド、MUTE BEATにキーボーディストとして参加。その後、UAの「情熱」「甘い運命」をはじめ、沢田研二やTHE BOOMなど数々のアーティストの作品を手掛ける。行定勲監督作品では『ひまわり』(00)、『閉じる日』(00)、『贅沢な骨』(01)などがある。
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行定 勲から見た、吉田修一作品について
これまでも原作ものの映画化を数多く手がけてきた行定勲監督。だが、自ら映画化を企画し、長年温めてきたこの『パレード』は別格のようだ。単独で脚本を執筆したのは、長編作品では初めてだという。吉田修一への厚いシンパシーが映画の背骨になっていることが感じられる。
「同い年で、同じ九州出身なんですよ。東京の掴まえ方に関しても同時代性をとても感じる。閉塞感を捉えてはいるんだけど、ヴィジョンは健康的、というかね。だから、より怖いんですよ。動機や理由ではなく、表面しか描かないのに、内在している気持ちや感情がどうしてあそこまで、僕たちに迫ってくるのか。つまり、余計なことを描いていない。いかに優れた作家か、今回シナリオを書いて痛感しましたね。撮影していても吉田さんの凄さはひしひしと感じた。表層のあり方も含め、実に映画的な小説家だと思いますね」
誰も犯罪を止められない。そして、社会はそれを傍観してしまう。小説が内在するものを実感すればするほど、ありきたりのサスペンスや安易な救いを投げかけるものからは遠ざかった。そして、ラストシーンも当初書いたものから、クランクイン直前に変更したという。
「撮影当初から、細かなことに混乱していましたね。いちばん困難だったのは編集。“たった一言”が作品全体に影響を及ぼすものだった。観客に何を提示し、何を見せるべきでないのか。頭の中には理想的な映画の筋道はあるんですよ。しかし、そこに囚われるとこの作品は作為的になってしまう。社会批評や衝撃性は、ときに“うそ臭さ”を招く。かといってリアリズムを志向しているわけでもない。その微妙なバランスは本当に難しかった。僕にとってはその都度、戻るべき場所が吉田修一の小説でした」

キャスティングについて
「今回は、キャスティングそのものが演出、かもしれない。自分が理想としているものを演出で導くのではなく、“この人だからこそ”というところは大きかったと思いますね」
伊原直輝を演じる藤原竜也は、まさに新境地と呼べるだろう。
「シェイクスピアを肉体に叩き込んでいて、ダークヒーローをあれだけきっちり演じられる藤原竜也に、今回はあえてその反対をやらせたかった。たとえば尾行というアクション。彼自身が持っている、ある種の殺気を封じてみたらどうなるか。いままでにない藤原竜也を、僕が見てみたかったんです」
杉本良介に扮した小出恵介が生み出した「ウェーブフォーム」も実に独創的だ。
「小出君は“変拍子”の役者なんですよ。台詞も含めて、ありきたりのリズムの人間ではない。自由。そして複雑。実に魅力的でしたね」
相馬未来、大垣内琴美。対照的な女性キャラクターを体現した香里奈と貫地谷しほりの存在感にもはっとさせられる。
「女優陣に関しては、原作を読んだ人はおそらく逆を想像すると思うんです。つまり、琴美を香里奈が、未来を貫地谷しほりが演じると。それはもっともな話で、実は当初プロデューサーの提案もそうだった。けれども、それでは彼女たちが“発見”するものがない、と僕は思って。自分自身と、演じるキャラクター、そして日常を見つめてほしかった。僕はこれは自我を見つめる物語だと思っているんです。演じている人間にも見つめてほしかった。香里奈さんも貫地谷さんも見事に、その期待に応えてくれた。彼女たちはものすごくプロフェッショナルな技量の持ち主ですよ。原作のイメージが払拭されて、別なかたちで立体化したと思います」
小窪サトル役は、最後の最後まで決まらなかったという。
「林遣都がサトルを演じてくれたことは、本当に嬉しいハプニングでしたね。これは僕にとっても大きなひとつのモチベーションでした。『サトルは僕とは何の接点もない人間。けれどもこれを演じなければ前に進めないと思った』と彼は初対面で言ってくれた。彼は明確に、挑戦する意志をもった人間ですね。だから美しいし、透明なのだと思う。暗中模索の中で灯る光。今回僕にとってはそれがキャストだった。本当に確固たる5人でした」
映画のテーマ
小説が発刊されたのは2002年。7年を経て、描かれている世界は風化するどころか、むしろより生々しい現実感を伴って迫ってくる。いま、映画化されることはむしろ必然だったのかもしれない。
「いまこそ共感できると思う。映画には何らかの強い共感が必要です。いま、犯罪が社会性を超えて日常と化している。そのことは、ことさらショッキングに見せなくても伝わるはずです」
とはいえ、いわゆる「社会派映画」の範疇におさまる作品ではない。もっと、不定形に、私たちを浸蝕していく映画である。
「矛盾を込めました。人間を読み解く楽しみも間違いなくあると思います。衝撃を読み解くのも、映画の醍醐味だと思うから」
とはいえ、パズル的な映画でもない。見つめれば見つめるほど、スルリと抜け落ちる何かがある。手元に置いておけない何か。それこそが現代を生きるリアルだ。
「かちっとハマることをどこかで回避していたかもしれない。とにかく、この『パレード』ほど、原作に翻弄され、映画を作りながら「発見する旅」をした作品はない。約1ヵ月の撮影の間に、ものすごい数の試行がありました。間違った伝え方はしたくなかった。つまり吉田さんの小説がそれだけ緻密だったということです。これだけ考えぬいた映画はありません」
具体的に何かを顕在化させない。そこにもこの映画のフラットな凄みがある。
「ある種のメタファー的なものに照れを感じるようになったのかもしれない。メタファーは極力排して“こうなんですよ”ということだけを置いているつもりです。おかしな言い方かもしれないけど“手がかりを残さない”というのかな」
つまり「完全犯罪」である。
「しかし、はたして完成しているんだろうか。そうも思うんですよ。これも初めての経験。自分の中でフィニッシュがないんですよ。フェードアウトしているというか。終わってない・・・・・・。そういう意味での“答え”がない映画は、僕にとっては大きなチャレンジ。映画の自由を取り戻すための可能性だと考えています。一映画観客として振り返ってみると、“答え”ではない何かを見つけ出す行為、それが映画体験だったんですよね。自分がこれから作っていく映画の“種”がここで蒔かれたような気がします」
かくして「原点回帰」は、行定勲監督にとって「大いなる船出」となったのである。
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2010年2月20日(土)
渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国ロードショー!!
原作:吉田修一「パレード」(幻冬舎文庫) 監督・脚本:行定 勲 音楽:朝本浩文
出演:藤原竜也 香里奈 貫地谷しほり 林 遣都 ・ 小出恵介 他
『パレード』製作委員会:WOWOW、ショウゲート、キングレコード、ハピネット
制作:ホリプロ 制作プロダクション:モンスター☆ウルトラ 配給:ショウゲート
2010年/日本/カラー/ビスタ/ドルビーSR/115分
Ⓒ2010映画『パレード』製作委員会
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